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金融緩和相場の終わり SQ日が狙われたの巻

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FRBの利上げ以降、世界の市場は不安定さを拡大していますが、ECB、日銀が相次いで緩和政策の拡大を発表しても市場の下落は止まりません。
つい先日までは「ダウも日経平均もPER(株価収益率)は20倍以下でバブルとは言えない」という意見が多かったと思いまが、そもそも米企業はリストラや自社株買いによって利益率を水増していましたし、米経済は緩和的政策のカンフル効果で無理に拡大していました。

2013年頃から市場はFRBのテーパリングや利上げ予測に敏感に反応し始めましたが、既にこの頃から市場は「投機的」になっており、実体経済や企業業績などは「買い上げる材料」に過ぎなかったとも言えます。

FRBの利上げで資金循環に大きな変化が生じた事で、リスクの大きなポジションから整理が始まり、金や原油といった現物資産、新興国投資から資金が引き上げられ、現在は株式市場から急ピッチで資金が逃げています。

■ 安全資産の米国債への逃避ラッシュ ■

当然の事ながら、リスク市場から逃避した資金は安全資産の米国債に回帰します。米10年債金利が1.7%台に低下しています。FRBにとって利上げの最大の難関は米国債金利の上昇でしたから、現在のは「利上げし易い状況」とも言えます。

■ FRBの利上げペースは鈍化するかも知れない ■

一方、米実体経済は昨年後半にピークアウトしたとの見方も多くなっており、これが今後利上げの足かせになって行くと思われます。3月にFRBが利上げをするかに注目が集まっていますが、雇用統計や市場の混乱を鑑みると利上げを先延ばしする可能性が高くなっています。

リスクオフの市場の動き自体が、FRBの利上げを大きく牽制しているのです。

■ ドイツ銀行などユーロッパの金融機関が怪しくなって来た ■

ドイツ銀行の経営難の噂は2年程囁かれて来ましたが、ここに来て株価が大きく下落するなど、いよいよ誤魔化しが効かなくなって来た様です。「ドイツ」とい うお堅い響きとは裏腹に、かなりエゲツナイ取引をする銀行として有名でしたから、これから何が出て来るのか興味津々です。

南欧諸国は旧宗主国として南米経済との繋がりも深く、銀行は南米への投資も多かった様です。資源価格の下落や、新興国からの資金逃避で南米経済も相当酷い 事になり始めていますが、その影響を南欧諸国の銀行は受けています。結果的にこれらの銀行の株も売られており、それが金融株全体に波及し始めています。

■ 逃げ足の早いアメリカ ■

アメリカは住宅バブルに端を発するリーマンショック以降の低金利政策によって海外投資が拡大しました。金融緩和政策も重なり、新興国経済は流入する資金によってバブル化しましたが、これを主導していたのはゴールドマンサックスです。

今となっては懐かしいBRICsなどという言葉を流行らせ、新興国投資を拡大しましたが、それに釣られたヨーロッパや日本や中国の資金が新興国に流れ込ん だ頃合いを見計らって、彼らはちゃっかり資金を引き上げています。韓国も同様で、散々煽った挙句にとっとと撤退を決めていました。

■ 利上げは勝利の方程式のハズだったが・・・ ■

アメリカは以前から金利を操作して、アメリカに資金を誘導したり、あるいはアメリカ国外に資金を放出させたりしながら世界経済をコントロールして来まし た。本来、米利上げは米国内への資金還流の合図で、米経済はこれからバブルを膨らめるのが通常のパターンでした。しかし、今回は少し様子がおかしい様で す。

アメリカはほぼ10年周期でバブルの生成と崩壊を繰り返して来ましたが、いつもならバブルの牽引役が存在しました。80年代は商業不動産バブル(トランプタワーなど)、その後はITバブルが有り、そして金融工学を悪用した住宅バブルへと続きます。

しかし、現在の米経済を見回すと、バブルの牽引役が見当たりません。むしろ、リーマンショック以降、ジャンク債市場をけん引していたシェールガス詐欺の崩壊といった悪材料が目立ち始めています。

そもそも、米国のバブル崩壊が10年周期で起きるならば、サブプラムローンの破綻が起きた2006年9月から10年目に当たる今年は、米経済のバブル崩壊が始まる年になります。

■ 米経済は既にバブルだった ■

リーマンショック以降の超緩和的金融政策によって米国内の金利も劇的に低下していました。この低金利を背景にリスクを無視した投資が拡大します。

1) シェールガス企業を始めとするジャンク債市場
2) 個人のクレジットカード市場
3) 自動車ローン市場

リーマンショックで青色吐息となった米自動車産業ですが、その後劇的な復活を遂げています。そもそも年金負担を過去の債務が不調の原因だったので、をれを 切り捨てた後は財務状態が改善するのは当然です。さらには自動車ローン金利の低下が売り上げを後押ししたので、業績は「絶好調」となっていました。一方 で、所得の低いサブプライム層にまで低利で貸し付けが行われていたので、金利上昇によってこれらのローンは焦げ付き始めるでしょう。

同様に低金利を背景に拡大していた個人のクレジットカード市場やジャンク債市場も金利上昇の影響をモロに受けます。ジャンク債市場の崩壊は既に始まっています。

■ 社債市場の金利上昇は米株市場を揺るがす ■

リーマンショック以降、米企業は低下し切った社債市場の金利を利用して、安いコストで資金調達を行い、この資金で自社株を買い上げていました。株式配当などのコストよりも社債金利のコストの方が安かったからです。

自社株買いによって米企業の株価も実力以上に上昇していましたが、社債金利の上昇で自社株買の回転が鈍化し始めています。年初来のダウの下落はこの影響も 出ているかと思います。ジャンク債を始めとする社債市場の金利はFRBの利上げで上昇に転じていますから、米株市場はこれからダラダラとした下落を止めら れなくなるでしょう。

■ 以外に早かった「逆転」 ■

FRBの利上げの影響は、金利差による米国経済への資金回帰と、リスク市場の下落という功罪を合わせ持っていました。

これがしばらく拮抗して米経済は利上げ後しばらくは底堅い動きをすると予測するアナリストが多かったと思います。私も「変調は16年夏以降」と予測していました。

しかし、いざFRBが利上げに踏み切ってみると、意外にも米株市場を始めとして米国内の市場も脆さが露呈してしまいました。

■ 日銀のマイナス金利の効果は即効性が無い ■

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日銀のマイナス金利導入はダボス会議の「お土産」として準備されたものと思われますが、「毒」に近い劇薬なので、日銀には相当な圧力が掛っていたと思われます。

一方、蓋を開けてみたら市場に放出される額は10兆円から30兆円と大した事ははりません。さらに、日本の金融機関は保守的ですから、ほとんどが米国債に向かい、リスク市場への資金供給にはなりません。

これを市場は早々に見破り、マイナス金利の効果は1週間と持ちませんでした。

■ 手詰まりの中央銀行 ■

FRBは利上げペースを鈍化させる事はあっても、金利を下げる事は出来ません。「出口戦略の失敗」と受け取られドルが売られるからです。

ECBは国債や債権買い入れによる量的緩和の余地は残していますが、ドイツなど財政規律を重視する勢力を説得出来ないでしょう。

日銀は国債買い入れによる量的緩和の限界をマイナス金利導入で露呈しています。「マイナス金利は-2%程度までは可能」と岩田副総裁が「怪しいフォワー ド・ガイダンス」を発表していますが、次第に市中金利の低下が金融機関の経営を圧迫するはずです。そうなると金融機関はますます保守的になり、景気拡大を 阻害します。

■ 兵站の断たれた市場が期待するのは中国版のプラザ合意 ■

日米欧の中央銀行に期待出来ない状況で、にわかに脚光を集めているのが中国です。拙速とも思えるIMFのSDRへの採用など、人民元を国際化させて、資金供給させようとする動きが昨年から顕著になっています。

尤も、中国国内の景気が減速する中で、人民元安が発生している状況で元を頼りにするのもおかしな話です。

しかし、ウルトラCとして「人民元版のプラザ合意」という「元の切り上げ」の待望論が台頭しています。強引に元の価値を2倍程度にして資金供給を増やそうというのです。

中国の輸出産業は壊滅的な打撃を受けますが、日本のプラザ合意後の様に、中国の内需を爆発劇に拡大して世界経済を牽引させようというのでしょう。

尤も、日本のバブル経済を研究し尽くした中国がこれに簡単に乗るとは思われません。何か裏で取引でも無い限り・・・。

■ 底抜けするかも知れない世界の市場 ■

日経平均15,000円、ダウ15,000ドル辺りから「好景気感」が醸し出されていた事を考えると、ここら辺が最終攻防ラインとなりそうです。これをあっさりと割り込む様なら、市場は回復せずに底抜けする可能性が高くなります。

尤も、株式市場に限らずあらゆる市場が溶け始めているので、最後は国債市場が空前の低金利となって、世界から「金利」が消失するのかも知れません・・・。

その後には金利上昇というリバンドが待っていますが、それこそ阿鼻驚嘆の事態の始まりでしょう。そこから先は・・・きな臭い戦争?

それとも・・・新たな代替案の伏線に・・・
古いシステムの破壊(例えばドイツ銀行の破綻)が用意されているのか・・・陰謀論的には・・・

◆良い意味でのマイナス金利の副作用として、伝統的な融資業務や決済システムの代替策となるフィンテックの開発速度向上が挙げられよう。真にグロー バルでデジタルな銀行決済システムへの移行はこれからであるものの、マイナス金利を導入した欧州各国は、フィンテックの活用によりコスト削減に舵を切って いることは興味深い。

「フィンテック」とは
ITを活用した新しい金融サービスの一つで、実用化されれば、金融取引などの管理にかかる費用を大幅に節約し、国際送金や振り込みの手数料を安くできるという。当面「行内通貨」と位置づけるが、円と交換できるようにして同行の利用客らに発行する構想もある。

中央銀行と民間銀行が独自の通貨で価値を競い合うのが理想で無理な緩和で国家の放漫財政なんて無くなる
未来には中央集権的な銀行はないよってこういうことの延長なんだろう
出典:人力でGO→http://green.ap.teacup.com/pekepon/

だれでも仮想通貨を生み出せるようになり、且つそれらが十分に市場で流通するようになれば、
中央銀行が市中の貨幣流通量やインフレ率をコントロールすることは不可能になる

いずれ国が保証する通貨より、グローバル企業の保証する通貨の方が信用されるようになるかも?

要は「信用」でしかないわけだから、国でなくても「信用」してもらえれば通貨は通用するわけだが・・・

グローバル企業の進撃の暴走ほど怖いものはない・・・自給自足の術を身に付けねば。。。

↓2016エコノミストの表紙は意味深い↓
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by fujiyanh | 2016-02-12 23:21 | 時事メモ

「気ままな徒然記」


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